夜明けと共に

何が見えた?

梅雨の女の子って何気に悪戯好きだよね(3/05更新)

「よしっ」
 午前5時30分。特にすることも無いから、今日仕掛ける悪戯を箇条書きした紙切れを折り畳んでポケットに仕舞う。
 今日は梅雨の皆でどこかに出かけるらしいから、留守番役を買って出た。だって、こんなの悪戯する絶好の機会じゃないか! と思って何人かに声をかけたらOK貰えたし、もう楽しみで楽しみで仕方ない。そして反応も楽しみ。
 お腹が空いたし、他にどんな事しようかなー、なんて考えながら朝食を取り、さっさと部屋に戻る。朝食と言ってもトースト。作るの面倒だからとか多分気のせい。
 パンを食べたけど、眠い。なんとなくネットしてて、気付いたらこんな時間。一睡もしてないんだから、眠い訳だ。そのまま私は机に突っ伏して寝る事にした。










「衰ー!」
「うわあああ!?」
 バンッ!と扉が開く音と声で跳ね起きた。
「なんだ、ギアか…」
「もう皆起きてるのに珍しいねー」
 そりゃ寝たのは朝だもん。
「今みんな出かけてったところだから早くっ」
 腕を引かれながらリビングへ。今度からこまめに鍵をかけようと誓った。



「つれて来たよー!」
「珍しいねー」
「最初、何を、するの?」
 既に集まっていたメンバーのシェリィ、玲夢、ギア。そして何故かいつも通りに座っているマリア…さん。
「何でマリアさんがここに?」
「ああ、なんか楽しそうだから見学しとくんだって」
 疑問符を浮かべるとシェリィが理由を教えてくれた。マリアさんの方を向くと、微笑を浮かべていた。
 それはそうと、早く悪戯を始めよう。
 そう思ってポケットからメモを取り出した。
「ここに注目ー!!」
 上に掲げるとテーブルを囲んで皆が集まってきた。
「私、これ、やりたい」
「私はこれー」
「僕こっち!」
「私これにする!」
 やりたい悪戯の隣に名前も書いていく私達の傍で、どこから出てきたのか、カナエさんとマリアさんがお茶しながら何か会話してる。別にケーキとかクッキーとか美味しそうだなんて思ってないよ、うん。
 さて本題に戻ろう。紙を見るともう名前を書き終えていた。みんな早い。
「じゃ、各自仕掛けを始めるぞー!」
「「「おー!!」」」
 ギアの声に握った手を上げた。




「失礼しまーっす」
 私が来たのはアズマの部屋。ガサガサ音を立てながらエロ本を探す。
「あった!」
 鞄から出したのは汗流して戦ってるボクシング雑誌等々。嫌がるかはわからないけど、とりあえずエロとかけ離れた物と入れ替えていく。
「もう…無いかな?」
 一通り作業を終えて、部屋を見回して別の部屋に移動。



 次は…クズハ。部屋に袋で包まれた飴を至る所に置いていくという、地味な嫌が…悪戯。悪戯。
 枕の上とかに配置していく。他にはどこに「誰かあああ」誰の悲鳴だろう? いや、大体見当付くけど。
「ギアー」
 呼びかけながら玄関の方に向かうと案の定。
「出して」
 自分の掘った落とし穴から出られないみたい。デジャヴ。
「前にもなかったっけ?」
「うん、あった」
「よっ…と」
 ギアを引っ張りあげる。
「いやー、もう少し浅くしておこう」
 ざくざくと忙しそうに穴を埋めて(浅くしている)ギアの元を離れてシェリィのところに向かう。今は何やってんのかなーっ。



「やほっどんな感じー? ってあれ?玲夢は何してるの?」





途中。