夜明けと共に

何が見えた?

ある不登校者の言い訳

 俺が他人の視線を気にするようになったのはいつからか。覚えてない。ある日「他人って何を考えてるかわかんないよな」と思った。ただ、それだけ。

 なのに次の日から急に怖くなったんだ。友人との会話の途中で相手を不快にさせてないか不安になって。帰り道に悪い印象を与えたんじゃないかって思ったり。とにかく怖くなった。

 学校にも行きたくなくなった。けど、学校に行かないとどう思われるかわからなくて怖かった。両親にもどう思われるかが怖くて、毎日恐怖心を限界まで押さえ込んで通う学校。

 一年半ほど経ったある日、ついに登校拒否になった。両親は「無理に学校へ行かなくていい」みたいな事を俺に言うけれど、事あるごとに「学校」「学校行こう」「ねえ学校行かない?」









 放っておいてくれよ!!

 何があんたらをそこまでさせる? そりゃあ学校に行って欲しいかもしれない。義務だからな。だけど、俺だって恐怖を押さえ込んで必死に学校に行ってたんだ。もうあんなところに戻りたくなんかない……!

 他人の視線が気になって、他人が怖くて、他人に愛想笑いして、そんなのもう嫌なんだ。

 インターネットを見てみたり、ブログを更新してみたり、現実逃避と言われればそれまでかも知れない。でも、ここが一番落ち着くんだ。安心できるんだ。別に良いだろ?

 顔を合わせて話すのは苦手。電話で話すのも苦手。画面越しの文字は平気。何故って、声を聞かなくて済む。怖がらなくて済むから。















 怖がりで泣き虫で弱虫で自己中で。こんな奴、自分なんて消えちまえ。



















もう、頼むから放っておいてくれよ。