我慢と我儘
ある所に二人の姉妹がいました。
妹は美しく、しかし姉は美しいとは言えない顔立ちでした。
二人が赤子の頃は良かったのですが、時が経つにつれて少しずつ、少しずつ、美しい妹を贔屓するようになっていきました。
始めの方こそ「私はお姉ちゃんだから」と言っていましたが、両親の異常な贔屓に段々イライラするようになりました。
「貴方はお姉ちゃんなんだから我慢しなさい」
「お姉ちゃんでしょ?」
「しっかりしなさい」
そんな周りの人間に、何時しか苛立ちしか覚えなくなった姉は、恐れられる事によって周りに人を従わせる術を覚えました。
妹は人々を虜にし、両親が亡くなっても何一つ不自由なく暮らしました。
二人に足りないものは何でしょう。
なんか思いついて書きたくなったけど、読み返したら映画版アリスの女王みたいになってた。