嘘と戦争と
人は必ず嘘をつく。
それは自分を守るためだったり、他人を思っての嘘だったり。
だけど嘘は嘘で変わりない。
誰も許されない。
皆嘘に塗り固められた鎧を少なからず身に着けて。
小さな小さな戦争始めるんだ。
「あの人実は」
「あれってこう思わない?」
「最近の物って」
どこかに嘘が混じっていたり。
誰かの調子に合わせたり。
逆に全て真実だったり。
疑わないといけないけれど、疑ったら嫌われる。
疑わないといけないけれど、疑ったらどうなるか。
真実がわからなくなった。
嘘がわからなくなった。
嘘で出来た鎧は壊れたとき、
一斉に、
攻撃を浴びる。
敵から。
味方から。
元の敵は誰だっけ。
信頼も、友情も、何もかも失って。
小さな戦争はいつか大きくなり疲れた皆は「皆の敵」を作った。
その「敵」が存在する限り皆は協力する。
嘘の世界での戦争を終わらせる代わりに「生贄」を作り上げ、それが飽きたら
また元の小さな戦争が始まる。
次の生贄はだーれだ